介護の仕事は、高齢化が進む日本において今後重要になるが、人手不足が悩まれている。この現状を助けるための方法のひとつとして、介護ロボットは期待されている。
介護ロボットとは、単に介護に必要となる機器のことを指しているのではない。ロボット自身が、情報を集めて感知し、情報から判断したうえで、適した動作をするという3つの要素を持っている、いわゆる知能を有している介護機器のことを介護ロボットと呼ぶことができる。
(※介護ロボットの概要や種類などの詳細情報→これからの介護職~介護ロボットとの共存~)
介護ロボットは、人手が足りていない介護現場において多いに役立つだけではなく、様々なメリットがある。最も大きなメリットとしては、介護スタッフと介護サービス利用者双方の精神的、肉体的な負担を軽減するというものだ。
介護スタッフは、人の体を支えるという肉体的にハードな仕事を行わなければならず、かつ利用者に負担がかかっていないかを常に気にかけなければならない。サービス利用者は、介護スタッフに対して申し訳ないという気持ちを持つことが多い。介護ロボットを活用すれば、これらの負担を軽減させることが可能だ。
このように便利な介護ロボットだが、現状として多くの施設で有効活用されているとはいいがたい。それは、介護ロボットのコスト負担が大きいこと、機能が少ないことなどのデメリットが関係している。
介護ロボットひとつについている機能はひとつということが多い。そうすると、一人の人を介護するために、複数の介護ロボットが必要となり、多大なコストがかかってしまう。
介護ロボットを必要十分量そろえる予算がないためあまり普及していない。今後は、コストを抑える工夫とともに、複数の機能を一台のロボットに付与する工夫が必要だ。